2024/06/24
木の香りは、私たちの心を落ち着かせ、リラックスさせてくれる効果があることは広く知られています。
しかし、その効果のメカニズムや具体的な効能については、まだ詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、木の香りがもたらす具体的な効果と、木材の選び方について解説します。
自宅での快適な空間作りに役立つ情報が満載ですので、ぜひ最後まで読んでみてください。
□木の家に選びたいおすすめの木材2つ
木の香りの元となるのは、木材に含まれる精油成分「フィトンチッド」です。
フィトンチッドは、樹種によって種類や量が異なるため、それぞれの木材に特有の香りが生まれます。
その中でも、特に効果が高いとされている木材を2つご紹介します。
*ヒバ
ヒバは、森林のようなフレッシュな香りが特徴です。
別名「アスナロ」とも呼ばれ、抗菌性や耐久性に優れていることから、古くから建築物にも使用されてきました。
1: リラックス
ヒバの香りには「ツヨプセン」という成分が含まれており、心を落ち着かせる作用があります。
そのため、ヒバの香りは、森林浴をしているかのようなフレッシュな気分を味わえます。
2: 防虫に
ヒバには「ヒノキチオール」という成分が豊富に含まれており、シロアリなどの害虫を寄せ付けない効果があります。
また、ダニやノミにも効果があるため、靴箱やクローゼットにヒバ製品を置くのもおすすめです。
3: 木材として
ヒバは柔軟性があり、加工しやすい木材です。
表面が美しく仕上がるため、家具や建材としても人気があります。
また、水に強く腐食しにくいという特徴も持ち合わせています。
*ヒノキ
ヒノキの香りは、日本人にとって馴染み深い、落ち着く香りです。
木目が美しく、加工しやすいことから、古くから寺社や歴史的建造物に使用されてきました。
1: リラックス効果
ヒノキの香りは、リフレッシュ効果とリラックス効果を同時に得られます。
また、鎮静作用もあるため、緊張を和らげたり、日々の疲れを癒すのに最適です。
2: 健康に良い
ヒノキの香りは、血行促進効果も期待できます。
そのため、肉体疲労や冷え性に効果があるとされています。
3: 抗菌作用
ヒノキには、抗ウイルス・殺菌作用があるため、お部屋にヒノキ製品を置くことで、ウイルス対策にも役立ちます。
また、消臭・防虫効果もあるため、マスクの消臭や衣類の防虫対策にも活用できます。
□木の家ならではの香りの効果とは
木の香りは、リラックス効果だけでなく、さまざまな効果をもたらします。
それは、フィトンチッドが持つ多岐にわたる作用によるものです。
1: 除菌・抗菌
フィトンチッドは、病原菌を抑える効果も期待できます。
例えば、ヒノキチオールは、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)や、食中毒の原因となる大腸菌O157などに対して抗菌作用を持つことが明らかになっています。
2: 酸化防止効果(防腐効果)
フィトンチッドは、食品の腐敗を遅らせる効果があります。
そのため、古くから、お寿司屋さんのショーケースや、おにぎりを包む木の葉として利用されてきました。
3: 消臭効果
フィトンチッドは、悪臭を分解し、無害化します。
森の中が、動物の死骸や排泄物の臭いを感じさせないのは、フィトンチッドの消臭効果によるものです。
4: 防虫効果
フィトンチッドは、害虫を寄せ付けない効果もあります。
スギ等のオガ屑は、畜舎の敷料として糞尿の消臭に利用されています。
また、レッドシダー製のハンガーやブロックは、靴箱やタンス、クローゼットの消臭・防虫対策として人気です。
□まとめ
この記事では、木の香りの効果と、おすすめの木材について解説しました。
ヒバやヒノキなど、樹種によって異なる香りの特性と効果を理解することで、自宅に最適な木材を選べます。
木の香りは、心身のリラックス効果だけでなく、抗菌・防虫効果など、さまざまなメリットをもたらします。
ぜひ、今回の記事を参考に、木の香りの効果を生活に取り入れてみてください。