2020/12/24
新しく注文住宅を購入する際におしゃれな木の家に憧れる人も多いと思います。
しかし、木の家は虫が湧きそうで不安だという人もいると思います。
今回は木の家にはどんな虫が発生するのか、またその対処法について紹介します。
□家に湧く虫と言えば…
木の家に生息する最も厄介な虫と言えば、そうシロアリです。
シロアリは木を主食とする昆虫なので、木の家を持つ人からすると恐ろしい存在と言えるでしょう。
シロアリは光を嫌い外に出てくることはないので存在は知っていても実際に見たことがある人は少ないのではないでしょうか。
そんなシロアリについてもう少し詳しく見ていきましょう。
地球上には約2500種のシロアリが確認されていますが、そのうち日本に生息し、家屋に被害をもたらすシロアリは主に次の4種しかいません。
ほぼ全国に分布しているヤマトシロアリ、関東より西南に分布しているイエシロアリ、全国に点在するアメリカカンザイシロアリ、奄美大島以南に分布するダイコクシロアリたちです。
ヤマトシロアリとイエシロアリが土壌性シロアリで、アメリカカンザイシロアリやダイコクシロアリが乾材シロアリです。
前者が土中から蟻道を伸ばし、水を運んで木材を加害するのに対し、乾材シロアリは乾燥した木材に含まれている微量の水分でも生きられるため、輸入家具に入ってきたり、羽蟻となって飛来して小屋裏のような乾燥した木材に住み着いたりします。
木の家の劣化原因1位が腐朽、2位がシロアリによるものと言われているのでシロアリの被害は無視できませんね。
シロアリ被害を受けると家の耐久性だけでなく資産価値も下がってしまいます。
少しでも被害を食い止めるためにはどうしたら良いのでしょうか。
防蟻処理は建築基準法で定められており、薬剤などの処置はされているのですが、限界があります。
5年を目安に点検をしてもらうと良いでしょう。
また近年では床下にパイプを設置し薬剤を注入するバリア工法や、薬剤入りのエサを家の周囲に設置するベイト工法などがあります。
シロアリの生態や薬剤の性能をよく理解した業者に頼むことをおすすめします。
□害虫はシロアリだけじゃない
木の家を脅(おびや)かす虫はシロアリだけではありません。
ヒラタキクイムシやシバンムシという存在も覚えておきましょう。
ヒラタキクイムシは幼虫の頃に木を食べるので放っておくと建材の内部が粉になってしまいます。
対策としては、キクイムシが生息している穴に「キクイムシコロリ」を注入したり、木材表面にシロアリスーパーのような防虫剤を塗布したりすると良いでしょう。
シバンムシも同様に幼虫の頃に木を食べて成長します。
成長したら木に3ミリほどの穴を開けて出ていきます。
穴に詰まった糞を見て判断しましょう。
対策はヒラタキクイムシと同様にキクイムシコロリを穴に注入し、表面に防虫剤を塗布します。
□まとめ
木の家はおしゃれであるという魅力がある一方で、木である以上虫の脅威にさらされます。
発見し次第早急に対策をしましょう。