2020/12/02
木の家にとって「湿気」は大敵でしょう。
木を屋外に放置しておくと、時間が経つにつれて痛んだり害虫による被害が起こるかもしれません。
木材を守るためにはどうしたら良いのでしょうか。
そこで今回は、木材が腐る原因と対策について解説していきます。
□木材の劣化とその対策とは?
まず、劣化について詳しく見ていきましょう。
木材の劣化は、「腐朽菌」が大きく関係しています。
ところで「腐朽菌」とは一体何なのでしょうか。
この言葉を初めて聞いた方もいらっしゃるかもしれません。
これは、木材の強度を下げてしまう菌のことで、菌類の中でも担子菌類と呼ばれるキノコの仲間にあたります。
腐朽菌にとっては、木そのものが餌であり栄養になるため、餌として分解してしまうでしょう。
この分解が原因となって木材の強度を低下させてしまい、劣化に繋がります。
保存処理の際は、菌の成長を阻害する薬剤を使用するといった工夫をして、腐朽菌に分解させないことが重要になるでしょう。
さらに、シロアリの被害も増えています。
シロアリの被害にあったことがある方はいらっしゃいませんか。
シロアリは、地中から建物の中に入り込んで内側から被害を与えます。
シロアリの被害を防ぐためには、認定を受けた木材保存剤を使用して抑えるのが一般的であり、効果的でしょう。
□腐朽菌が発生する場所・原因をご紹介!
では、先ほどご紹介した腐朽菌はどういった場所で、なぜ発生するのでしょうか。
*発生しやすい場所
腐朽菌は、繁殖する際に適度な水分を必要とするため、湿度が高い場所に発生しやすいと言われています。
そのため、浴室や台所といった水回りはもちろんのこと、風通しや通気性が悪く湿度が高くなりやすい床下も要注意です。
また、雨漏りの起きやすい屋根裏や水漏れしている配管周辺にある木材は湿気を多く含んでいる可能性が高いでしょう。
このような場所も菌が発生しやすい場所だと言えます。
*発生する原因
腐朽菌の発生には、栄養・温度・水分・空気の4つの条件がそろう必要があります。
反対に、1つでも条件がそろわなければ活性化しません。
腐朽菌は、木材の成分を餌として、3度から45度の環境で発生します。
また、大気中の湿気が多く、吸水率が20%以上になると発生しやすくなり、反対に20%を下回ると発生しにくくなるでしょう。
さらに、空気がないところでは発生しないという特徴もあります。
そのため、水中に浸かった木材が腐朽することはないでしょう。
□まとめ
今回は、木材が腐る原因と対策について解説しました。
木材腐朽菌、湿度が高い場所で発生しやすいため、木材をできる限り湿らさないことや、換気して密閉された空間に放置しないように注意しましょう。
今回の記事が新しい住宅を考える際のお役に立てれば幸いです。